新しい生活様式

 

 昨日、政府から国民(個人、法人、その他全ての団体)に対して「緊急事態宣言の延長」という「要請」と、立て続けに「新しい生活様式」なる「提言」が行われた。 

 「要請」の次は「提言」か。言うだけなら誰にでもできる。 

 「要請」や「提言」という形でただ言い放ち、国民の不安や恐怖心、そして善意や犠牲を利用して、何の責任も引き受けずにどうにかしようとするのは、もうやめたらどうだろうか。

 今この国は、政府の力ではなく、国民の善意や犠牲の下で何とか持ち堪えている。

 その一方で、その善意や犠牲に紐づかない政策がとられようとしている。そして、その財源は全て借金であり、その経済的、信用的な危険負担を全て将来の国民に負わせることで賄われようとしている。

 政府は、人のふんどしで相撲を取ることしかできない。そうであるなら、全ての国民にとって最善の策を講じる責任があるだろう。

 今最も重要なのは、ウイルスの感染拡大をいち早く食い止めて減滅させることであり、それによって犠牲となる者を救うことにあるはずだ。 

 そのためには、規制すべきところは規制し、それに対する補償をするべきだろう。 

 「要請」や「提言」を言うだけなら私にだってできる。しかし、国民の行動を規制するのは政府にしかできないのだ。

 それもできないならば、この国は、残念ながらその程度の国でしかない。

 そして、国民からの批判を恐れて何も決められないとしたら、もはや論外だろう。