私の体は、地球の重力によって65㎏という重さを与えられている。
その重さは、私の体の容積と密度によって決まっている。
私が地球の表面に立っているとき、私の体は65㎏という重さで地球の表面を押している。
そのとき私の体は、地球の内側から65㎏の力で押し返されてもいる。
その、地球の内側から私の体を押し返している力は、私の体が地球の表面を押している力、つまり、私の体に働いている地球の重力に対する反作用である。(作用・反作用の法則 by Newton)
その反作用は、私が地球のどの場所に立っていても同様に働く。
そもそも地球の重力は、そこに私が立っているかどうかに関係なく働き続けている。
地球の重力は、物質を、その容積と密度なりの強さで、あらゆる方向からその中心に向かって引き付けようとし、その働きは空間にまで及んでいる。
そして、地球そのものは、莫大な容積(体積)の物質の塊である。
つまり地球は、それ自体の重力によって、空間ごと押し潰そうとされている。
それにもかかわらず地球が押し潰されてしまわないということは、その、地球の重力に対する反作用として、地球の中心からあらゆる方向へ、空間ごと引き伸ばそうとする力が働いていることになる。
その反作用が働いていなければ、地球は押し潰されていなければならない。
そうなっていないという事実は、地球を空間ごと引き伸ばそうとする力が実際に働いていることを証明している。
その働きを認めなければ、物理の基本原則を否定することになる。
その、地球を空間ごと引き伸ばそうとする力を、仮に「張力」と呼ぶこととする。
例えば私が手で壁を押すと、その壁が動かない限り、私の手は、常に、その壁を押す力と同じ強さによって、壁から押し返される。
その「壁から押し返される力」は「壁を押す力」に対する反作用である。
つまり、作用と反作用は、何れか片方だけでは存在しえない、決して切り離すことのできない一つの作用の表と裏である。
そしてこの場合、私が手で壁を押すという行為によってはじめて「壁を押す力」が作用し、それに対する反作用として「壁から押し返される力」が働く。つまり、「壁を押す力」という主たる作用があってはじめて「壁から押し返される力」が作用する。
重力と張力も作用と反作用であるから、それらは同じ一つの作用の表と裏である。
そしてこの場合、重力が主たる作用であるとする理由は何処にもない。
従って、張力が主たる作用であり、重力がその反作用であるとも考えられる。
また、重力(或いは張力)は、地球のみならず、他の全ての天体にも働いている。
もし宇宙空間が膨張していると考えれば、そこに存在する全ての天体に、空間ごと引き伸ばそうとする力が働くはずである。
そして、宇宙空間が膨張しているとことは、偉大な物理学者によって既に証明されているのである。
世の中の全てのモノゴトには表と裏がある。そして、一つのモノゴトは、必ず他のモノゴトと繋がっている。
一つ一つバラバラに考えていても、本当の姿は見えてこない。
ある空間が膨張すれば、その空間は引き伸ばされる。
そこに物質が存在すれば、当然、その物質は空間ごと引き伸ばそうとされる。
その物質が、空間ごと引き伸ばそうとされながらも引き伸ばされないとき、その反作用として、その物質に向かって、空間ごと引き戻そうとするする力が働く。
そして、その作用の連鎖は、その先へ繋がって行く。
重力の謎は、その働きが、なぜ天体に物質を引き付けようとし、それが空間にまで及び、更に、何をもってしても遮ることができないのか、というところにあった。
それは、相対性理論でさえも解いていなかった。
でもそれで、全て説明できるのではないだろうか。
重力が、これまで見過ごされてきた張力という力に対する反作用であるなどと、物理学者でも何でもない私がいくら唱えても、誰も相手にはしないだろう。
でも、私にはそうとしか思えない。
そうでなければ、物理の基本原則を否定しなければならないし、そうでなければ説明できない物理現象が他にいくつも存在するからである。